13章 病人の観察(70)~(80)

こんにちは。

Abebyのちーさんです。

お読みいただきありがとうございます。

今日は27回目「モーニングナイチンゲール 」をもとに日常の看護を振り返ります。

私たちの読書会「モーニングナイチンゲール」では、書籍を通してそれぞれ感じたことや考えた事などを自由に語り合い、深めます。

 

ただ、言いたいことをいうのではありません。つい「自分は何を言おうかな」と他の人の意見を聞かずに自分のことばかり感げてしまいがち。

そんな方もここでは、仲間の発言を聞くことにも意識していただいています。

 

しっかりと聞くことで、気づきや考えが更にグッと深まり深堀りがなされます。

 

参加者の皆さんのおかげで、とても充実したいい朝を迎えることができます。

 

簡単ですがまとめました。

これをお読み頂く皆様のヒントや力になりますように、心を込めて書きます。

 

ぜひ最後までお読みいただけたら嬉しいです

目次

◉フローレンス・ナイチンゲール

 

「看護覚え書」13章病人の観察(70)~(80)を深堀る

1.患者の「普段」を知っておく

2.申し送りや報告はトレーニングで変わる 

 

読書会「モーニングナイチンゲール」について

 

まとめ

フローレンス・ナイチンゲール

言わずとしれたフローレンス・ナイチンゲールですが、少しご紹介。

1820年5月12日生まれ。

昨年は生誕200年でした!

フローレンスは、現在の病院や看護の基礎を作った人とも言われています。

家族の反対を押し切って32才で看護師となり、34才で看護師団を引き連れてクリミア(戦場)へと渡りました。

 

 

そこで、傷ついた兵士を受け入れる病院環境を整え、死亡者数を劇的に減少へと導いています。

 

さらに、ナースコールの原型ともいえる呼び鈴食事を運ぶリフト巡視なども彼女か残した一部です。

 

 

その後、38~39才で自分の体験をもとに「看護覚え書」を出版しています。

 

 

100年以上も経った今もバイブルとする書籍は、クリミア戦争から戻って執筆したものです。

 

この書籍を通じて、看護とは経験年数だけではない、ことの証明に感じます。

 

看護師として経験10年にも満たないフローレンスは、想像力を働かせ、体験を通して何を感じ、考え、こうした行動に至ったのか。

きっと当時の周囲の方々は驚くばかりだったに違いありません。

 

「必要」と考えたことをとことんやる強さ、情熱、行動力。

 

どれをとっても脱帽です。

◉「看護覚え書」13章病人の観察(51~69)を深堀る

1.患者さんの「普段」を知っておく

 

2.申し送りや報告はトレーニングできる 

1.患者さんの「普段」を知っておく

個体とはよく言ったもので、「個」1人ひとり体の特徴は異なります。

 

当たり前のことですが、当たり前を前提とした行動に繋がっているか一緒に立ち止まって振り返ってみませんか?

 

参加者の皆さんから

➖最近は、バイタルサインを温度版に書かない(電子化)から、患者さんの「普通」を捉えにくいと感じる。

➖その方にとっての「普通」が分かることで「いつもと違う」「ちょっと変」に気づける。

こんな意見がありました。

 

その通りだなと感じます。(誤解がないよう言及しますが、新しいものを否定するつもりは一切ありません。どんどん便利になって欲しいと願っています。)

道具はあくまでも道具。私たちはその道具を使う事が目的ではなく、良い看護を提供するためのツールなのです。

 

 

昔のように記録するとき必然的に経過を目にしにくいのであれば、意識的に観る事が求められます。

状態も同じですよね。「今」だけを切り取っていては適切に今をアセスメントする事ができないでしょう。

 

例えば・・・

電子血圧計は脈もカウントされます。ただ、脈圧・リズムまで教えてくれませんし、皮膚の温度や湿り気などはどうでしょうか?具合が悪くなった時、手が冷たくじっとりしていたとして・・・?

普段からそうなのか、この時だけそうなのか。目の前にいる患者さんの状態が「もたらす意味」が全く異なります。

フローレンスは、この当時ですら『基本的要素のひとつである観察が退歩してきている』と警笛を鳴らしていました。

当時とは時代背景は異なりますが観察が退歩しないようにしなくてはなりません。

道具は、どんなに便利なものであっても万能ではあないことを忘れることなく、道具の欠点を補填して使用していけるといいですね。

 

私たちが提供している看護は「作業」ではなく、専門家としての「仕事」です。

 

母親が子供をくまなく観察し、「なんか変」に気付く温かでありシビアな関わり。患者さんへの愛ある関心を胸に看護に携わりたいものです。

2.申し送りや報告はトレーニングで変わる

➖申し送り

➖報告・相談する

➖報告・相談を受ける

 

日々の業務では不可欠ですよね。

 

特に多職種連携がキーとなっている昨今。職種が違うことによって、目の前の現象の捉え方が異なる人たちがどう情報共有し、連携するかも大きな課題です。

 

フローレンスは、

『正確な判断をはばむ思考の習癖が2つあって、どちらも誤った結論に導く』と強く訴えています

この一つが先に述べた「状態や状況の観察不足」、もう一つが「何でも平均値をとって良しとする根強い習癖」と。

 

誤った結論に導かないためにも情報を正しく端的に伝え意見し合うことは不可欠です。

 

しかし、

➖実際は医師に報告の仕方を叱られたり、

➖新人さんや介護福祉士さんの報告にイラっとしたり・・・。

見渡すとよくある光景ではありませんか?

ときに、その報告が「患者さん(利用者さん)のためではなく、自分の擁護のために伝えられていると感じる」そんな意見もありました。これでは、そもそも情報として客観性がありませんよね。

 

どうしてそうなるのか。報告や相談に必要なコミュニケーションのポイントを意識していない点から生じます。

例えば、ツール「SBAR(エスバー)」を使ってみなで練習することも良いかもしれません。

 

SBARはチームの協働意識を向上させ、適切な判断と技術、チームワークで患者の安全を守り、医療安全の成果につなげられる方法として使われています。

書籍も多く販売されています。事例もあるので実践に生かしやすいツールでしょう。

このように、ポイントや方法論を学び、トレーニングをすれば誰にでもできます!SBARについてここでは詳しく触れません。

 

専門性も経験値も様々な医療現場で誤った結果を最小限にするためには、事実をいかに的確に伝えられるか。

そして、正しく受け取れるか。

そのために私たちは根拠に基づいた学習を日々積み重ねなくてはいけません。

凹むこともあると思います。そんな時は、ゆっくり深呼吸しておいし物を食べて休む。ちーさんの立ち直り方です。

 

一緒に腐らず折れずコツコツ頑張りましょう!

 

 

読書会「モーニングナイチンゲール」について

ここでモーニングナイチンゲールについてご紹介します。

 

そもそも何?

「モーニングナイチンゲール 」とは、ZOOMを活用した読書会コミニティです。

現在(令和3年10月時点)、毎週土曜日の朝5時から1時間開催していて、フローレンス・ナイチンゲール 著『看護覚え書』を読んでいます。

参加される皆さんとは、FBグループや公式ラインアカウントで繋がれせていただいています。

 

いつから?

この読書会は、令和3年4月からスタートしました。おかげさまで、およそ半年が経ちました。

 

誰がいつやっているの?

ちーさんが企画運営しています。

開催日時:毎週土曜日朝5時〜6時

場  所:ZOOM

*参加希望の方は「お問い合わせ」からメッセージお待ちしています!

 

 

何のために始めたの?想い

立ち上げに至った動機は2つ。

 

 モーニングナイチンゲールを立ち上げた理由;その

看護を語り愛(あい)たい

「看護」について語り合える時間や場所が欲しい。

長年にわたって願いながらも実現できませんでした。

 

看護師は日々業務に追われながらも、命と向き合っています。

 

先にも述べたように患者様&ご家族はおひとりお一人に問題や課題を抱えています。

治療であったり、退院後の療養であったり、社会的環境や経済面であったり。

当然、ニーズも様々。

 

 

同じ現状を前にしたとして、看護師が皆一様にその現象を同じように解釈することはありません。

情報として捉える「見えるもの」も異なるので、それぞれのもつ情報やアセスメントやケアプランも違います。

患者様(利用者様)にとって重大な岐路に立った時、関わる私たちも大きく揺れやすい。そんな経験ありますよね?

 

「これで良かったのだろうか。」

「もっと良い方法がなかったのか。」

「どうか関わるべきか」

 

悶々としつつ帰宅後も頭に残って気になる。

自分の中で答えを見るけることがままならないで次の勤務。

 

 

この状況は「いい看護を提供したい」その想いが報われないと感じていました。

 

人は立ち止まり、振り返り、考察し、次の行動に活かすことで成長します。

特に看護は様々な意見を持ちよれることが重要です。

そこで、このような場を作流ことにしました。

 

また、書籍を通じて自身の看護を俯瞰して捉えていただけるよう読書会としています。

どんなところがどうに良かったのか、もっと良いケアをするとしたらどんな方法があったのかリフレクションによって、私たちは確実に前に歩むことができます。

 

しかし、自信がなく曖昧な状態がいくら積み重なっても精神的疲弊を生み出すだけで成長の弊害にすらなりかねない。

そう考え立ち上げました。

 

モーニングナイチンゲールを立ち上げた理由;その❷

自分に意識を向ける

看護師は他者の観察は得意だけど、自分の感情に疎く、表現することが下手な職種。

 

精神障害に関する事案の労災補償状況で最も多いのは医療福祉領域。

つまり、心や体の専門家でもある私たち自身のメンタルケアが課題なのです。

 

そこで、ここでは自身の気持ちに目を向けるきっかけを作りたいと考えました。

ー自分は今何を感じているのか。

ー本当はどうしたいのか。

ー何を望んでいるのか。

自分の気持ちや考えに気づいて、表現する。

 

至極当たり前のことに思われるかもしれません。

しかし、「自分が何を感じているか」答えられない方は意外と多いものです。

「誰かがそう言っていた」とか「周りから期待されている答え」を自分の気持ちと混同していたりありませんか。

お読みくださってるみなさんはわかりませんが、私は自分の気持ちや考えに蓋をしていた時期がありました。

他者に伝える事が苦手で辛く感じる時期も経験しています。

 

「伝える」ことは慣れです。

 

読書会は、自分が何を感じているのか気づき他者へ伝えるトレーニングとしての意味を持たせました。

 

 

まとめると

安心・安全な場でカッコつけずに感じた事を仲間に伝え、聞いていただきます。

この読書会では、すごい事を発言する必要もありません。

綺麗にまとめて話す必要もありません。

必要とする方知っていただき、活用していただけたら嬉しいです。職場以外の全国に仲間ができる点も面白いところです😃

 

 

名前の由来?

読書会スタート後、参加者の皆様に名前を募集しました。ご応募から投票をさせていただき、最多投票が「モーニングナイチンゲール」でした。

 

素敵なネーミングに感謝!

 

ちーさんの感想

 

『感じる力』

 

「手当て」機械にはできません。検温の時、退位交換の時、清拭の時、勤務交替の挨拶の時、ちょとした時に多くのことを観察しています。

 

➖いつもと違う

 

感じたあなたは素晴らしい!

自分が違和感を感じたことに気づいたあなたは素晴らしい!!

 

なぜそう感じたのか考え、相手に伝えることができていたらあなたは看護師の鏡❤︎。できる事が当たり前?決してそうではありません。

 

ぜひ、ご自分を褒めてあげてくださいね。

「あなたは素晴らしいナース」

 

今日という日が素敵な1日でありますように!

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

このブログでは、皆様にお役に立てる内容と日頃の活動から感じたことなどを中心としてAbeby代表ちーさんが情報発信しています。

日常のケアにおかれまして、ヒントになることがありましたら幸いです。皆様のお気持ちが患者様(利用者様)に届きますように!!!

🦶コメントやご感想などもお待ちしております❤︎

今日も良い1日をお過ごしください

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です