こんにちは。

Abebyのちーさんです。

お読みいただきありがとうございます。

日常のケアにおいてモヤモヤした気持ちを抱えていたり、他の人の意見を聞いてみたいと思っていませんか?

私たちの読書会「モーニングナイチンゲール」では、書籍を通してそれぞれ感じたことや考えた事、日頃の疑問などを自由に語り合い、深めています。

 

参加者は、気持ちが楽になったり、解決策のヒントを手にされているようです。

ヒントとして捉えるか、単なる話として捉えるかは参加者次第。

 

実は、裏ミッションもあって。

あるトレーニングも兼ねています。

会議やカンファレンスで意見を言おうと思うと、つい構えてしまって「自分は何を言おうかな」と他の人の意見なかなか聞けず自分のことばかり考えてしまったりしませんか?

もし、みんなが同じように自分のことばかり考えていたとしたら、意味をなしません。大勢で行う効果の一つにブレインストーミングがありますが、期待できないでしょう。

 

したがって、ここでは仲間と読み意見を交わし聞くことで、

一人ではない視座視点

気づき

を得るように構成しています。

 しっかりと仲間の意見を聞く

簡単そうで意外に正しく聞けないのがひと。自分の聞きたいように都合のいいようにしか聞いていません。ですので、他の方がどんな意図で発言しているか意識してしっかりと聞ききます。

 

話を戻しますが

もし、あなたが学生時代以降「看護覚え書」を読んでいないとしたら、当時と感じ方が全く違うことに驚くことでしょう。

『仲間と読む&感じたことを交わす』

それぞれの看護経験や活躍の場、人生経験バラバラの人たちと伝え聞くことで化学反応がおきます。どういうことかというと、慌ただしい業務を客観的に捉え、自分の気づきや考えを広め、考えも一層グッと深めることができます。

第30回モーニングにチンゲールの内容を簡単ですがまとめました。

 

これを皆様のヒントや力になることがあればと思い、心を込めて書きます。

ぜひ最後までお読みいただき、何かのお役にたてたら嬉しいです。

目次

1.「看護覚え書」おわりに(1)~(23)の要約

 

2.「看護覚え書」おわりに(1)~(23)を深堀る

 2.1.高齢者と便秘薬の間で

 2.2.看護師だからこそ

 

3.本文最後を迎えてメンバーのSNS投稿(承諾あり)

 

4.読書会「モーニングナイチンゲール」について

 

5.ちーさんの感想

 

看護覚え書:おわりに(1〜23)要約

『看護覚え書』の主題が<衛生>看護だったこと、手技としての看護を記さなかった理由は①看護実技のマニュアルを目的としていない。②看護実技を書物で学ぶのは無理と判断した。③完全な看護をうけていながら不潔な空気が原因で死亡する病人が圧倒的多数の当時の現状。の3つが挙げられていた。

また、当時「女性が衛生知識」を獲得することについて反対意見が多い中、フローレンスは本文中で繰り返し衛星について訴えています。

おわりにでは、「緩下剤」を引き合いに出してそれぞれの役割と責任のもとに医師の指示に従うべきだと正しい知識の必要性とリスクの存在。

“鋭利な刃物を「ふりまわして」遊んでいるようなもの” と看護師・家庭教師・親が安易に判断することを揶揄しています。

このような素人療法を追放する手段として、啓発を提案。さらに、勝手な薬剤調整をしないで、医師の指示に従う看護師を育てることで医師の助けとなり医師の仕事が減る可能性を示唆していました。

 

◉「看護覚え書」おわりに(1~23)を深堀る

1.高齢者と便秘薬の間で

「便を出すこと」ばかりに意識が向いていないだろうか。

 

 

そんな声から意見交換が始まりました。

「便秘より下痢(泥状便)がいい⁉︎」

 

もちろん、既往歴や腹圧がかけにくいなど様々なご容態で結果的にそうなる方もいます。しかし、ご本人の理由でなく環境要因から泥状便がダラダラ何度も出る状態を便秘より良しとするのはあまりにも乱暴に感じます。しかし、実際人手がない場所ではそのような傾向が強いそうです。

 

栄養面・水分コントロール・皮膚トラブル・心理的ストレス・・・皆さん異なります。

 

しかし、医師からの内服指示だとすると医師の機嫌を損ねかねない報告や相談は躊躇してしまう現状もあります。勇気を出して伝えても、耳を傾けてもらえない経験をしていると。。。なおさらハードルが高くなります。

いいか悪いかはさておいて、患者さんの苦痛を知っていても気軽には相談がしにくい、もしくはそれでいいと勘違いがその組織の「普通」になっては困り物です。

 

そこで、こんな意見も出ました。

➖Mgの処方が出続けている場合、採血でMg値を見てもらうように医師に「お願い」する。こういった働きかけが、処方薬の見直しに繋がる。

➖関連薬剤師を通して医師に提案してもらう。

➖カンファレンスで事実(患者さんの状態)を伝わるように報告する。

医療従事者でない方には、理解しかねるかもしれませんが、これが現場の難しさなのです。

 

 

排便のスムースにするため薬剤以外にもこんな方法が示されています

・便座の高さ1)

・排出しやすさを考えた上体の角度調整2)

・補助物品を使う

・腹部マッサージ3)

・水分や食物など

現状から改善できる点がないか、その方にとって排便しやすい環境が整えられているでしょうか

 

 

看護は薬剤等に比べ効果がみえにくくとてもアナログで非科学的に感じる方もいるかもしれません。

 

 

しかし、こういった『看護』も多くのエビデンスが積み重ねられてきました。社会情勢的にも「専門性」が重要視されてきています。私たち看護師は、看護の専門家自信を持って看護を提案し提供していきましょう。看護師はリハビリ、栄養、薬、治療、地域連携、心理等広い知識をもっています。しかし、当然のことながら薬剤師でも医師でもない看護師です。

 

「排便コントロール」だけではありません。不眠、疼痛、それぞれの要因をアセスメントすることで、薬剤を提示する他にもできる看護がきっ見つかるはずです。

 

◉参考文献

 

1)久高将臣ら;便座の高さと身体寸法の関連,第38回日本理学療法学術大会 抄録集,30(2)

2)今井美香ら:怒責圧と直腸内圧および怒責のかけやすさからみた排便しやすい体位の検討,日本看護技術学会誌.10(1). 93-102.

3)市原英里奈ら;便秘の介護老人保険施設画商入所者に対する腹部マッサージでの有用性,厚生連医誌.2016.25(1).6-11.
 

2.看護師だからこそ

患者さんのニーズになんとか応えたいと思うのが看護師ですね。

➖痛み

➖不眠

➖便秘

よく、ふと訴えられると思います。みなさんは、その時どうしていますか?医師指示を確認してすぐに薬剤投与が選択肢になっていませんか?

勘違いしないでくださいね。薬を否定するつもりは一切ありません。適切に使うことでとても効果的なことは理解しています。

 

しかし、投薬を第一選択肢とする理由はどんな理由がありますか?

訴えに対して『忙しいけど何かアクションをとらなければ』そんな気持ちと患者さんのニーズを満たそうという気持ち。この二つを兼ねる手段として薬剤投与になっていないでしょうか。

じつは、私自身の経験で忙しくて患者さんのお話が聞けなかった時に、「じゃあ・・・」とお薬を提案した経験があります。これが良かったのかどうかは、別にして。こんな経験から思いついた勝手な想像です。

 

すべてのケースで症状(例えば、便秘や不眠)の背景は違います。

その方がより安寧に過ごせるために、訴えから要因をアセスメントし様々な選択肢の中から何を提供するか考えられるのは看護師しかいません。

 

逆を返すと、私たちが薬剤投与だけに偏ってしまうことで、患者さんの可能性を閉ざしてしまいかねない。患者さんの持っている力、機能を引き出す機会を奪うことかもしれない。

 

何でも屋さんと言われる看護師。栄養も薬も運動も心理も生活も・・・考えることができる!!!

すごいと思いませんか?その能力を患者さんのために活かして、看護師だからこその引き出しをもっとフル活用してもいいように感じます。薬剤が適切だと判断した時、フローレンスが述べるように「医師の指示」に従えばよいのではないでしょうか。

 

一点、フローレンスの生きていた頃と時代は変わり、現代の看護師は単に医師指示に従うのが良いとは私は思いません。医師へ患者さんのご様子を報告しながら提案し一緒に医療・ケア考えられるチームであることが理想に思います。そのためにも、看護師が看護をきちんと提案できるアセスメント力や知識をしっかり蓄える必要があるのです。

本文最後を迎えてメンバーのSNS投稿を紹介

梅田さん(当記事掲載、お名前表記においてご本人の承諾を頂いています)

🌸以下すべてコピー&ペーストさせていただきました。下線・フォント等はアレンジしています。
 
今朝のモーニングナイチンゲール
本文を終え【おわりに】に入りました。今日は便秘について、盛り上がりました。
薬剤を定期的に使用すること、便秘になるくらいなら泥状便でもたとえだらだらと、、でも排泄していたほうが良いという思考。
きっと苦痛だろうと感じながらも医師に伝えきれないナースの本音。
便秘という一つの症状から患者目線で考えるということが欠けている現状、環境を整え薬剤使用以外で看護が出来ることを経験値や暗黙知で伝えられないもどかしさ。私達は(看護師)誰のための、何をするための人か、、を考えさせられました。
生活、食事の日常を知り、その人の排便リズムパターンを知りその人にとっての快便とはどういう状態なのか、これを阻害しているものはなにか、疾患の影響はなにか。トイレの高さ、排便時の姿勢、腹筋背筋はどうか、暑さ寒さ、、、
今日のディスカッションで紹介いただいた書籍と腸もみです。

読書会「モーニングナイチンゲール」について

ここでモーニングナイチンゲールについてご紹介します。ご興味のある方はHPをご参考ください♪

 

そもそも何?

「モーニングナイチンゲール 」とは、ZOOMを活用した読書会コミニティです。

現在(令和3年10月時点)、毎週土曜日の朝5時から1時間開催していて、フローレンス・ナイチンゲール 著『看護覚え書』を読んでいます。

参加される皆さんとは、FBグループや公式ラインアカウントで繋がれせていただいています。

 

いつから?

この読書会は、令和3年4月からスタートしました。おかげさまで、およそ8ヶ月目になりました。

 

誰がいつやっているの?

専門看護師のちーさんが企画運営しています。

開催日時:毎週土曜日朝5時〜6時

場  所:ZOOM

*参加希望の方は「お問い合わせ」からメッセージお待ちしています!

 

 

何のために始めたの?想い

立ち上げに至った動機は2つ。

 

 モーニングナイチンゲールを立ち上げた理由;その

看護を語り愛(あい)たい

「看護」について語り合える時間や場所が欲しい。

長年にわたって願いながらも実現できませんでした。

 

看護師は日々業務に追われながらも、命と向き合っています。

 

先にも述べたように患者様&ご家族はおひとりお一人に問題や課題を抱えています。

治療であったり、退院後の療養であったり、社会的環境や経済面であったり。

当然、ニーズも様々。

 

 

同じ現状を前にしたとして、看護師が皆一様にその現象を同じように解釈することはありません。

情報として捉える「見えるもの」も異なるので、それぞれのもつ情報やアセスメントやケアプランも違います。

患者様(利用者様)にとって重大な岐路に立った時、関わる私たちも大きく揺れやすい。そんな経験ありますよね?

 

「これで良かったのだろうか。」

「もっと良い方法がなかったのか。」

「どうか関わるべきか」

 

悶々としつつ帰宅後も頭に残って気になる。

しかし、自分の中で答えを見るけることがままならないまま次の勤務。

 

 

このサイクルでは「いい看護を提供したい」その想いが報われないと感じていました。

 

人は立ち止まり、振り返り、考察し、次の行動に活かすことで成長します。

特に看護は様々な意見を持ちよれることが重要です。

そこで、このような場を作流ことにしました。

 

また、書籍を通じて自身の看護を俯瞰して捉えていただけるよう読書会としています。

どんなところがどうに良かったのか、もっと良いケアをするとしたらどんな方法があったのかリフレクションによって、私たちは確実に前に歩むことができます。

 

しかし、自信がなく曖昧な状態がいくら積み重なっても精神的疲弊を生み出すだけで成長の弊害にすらなりかねない。

そう考え立ち上げました。

 

モーニングナイチンゲールを立ち上げた理由;その❷

自分に意識を向ける

看護師は他者の観察は得意だけど、自分の感情に疎く、表現することが下手な職種。

 

仕事上仲間や多職種との連携においても、どう伝えるかは重要です。

 

さらに、精神障害に関する事案の労災補償状況で最も多いのは医療福祉領域。

つまり、心や体の専門家でもある私たち自身のメンタルケアが課題なのです。

 

そこで、ここでは自身の気持ちに目を向けるきっかけを作りたいと考えました。

ー自分は今何を感じているのか。

ー本当はどうしたいのか。

ー何を望んでいるのか。

自分の気持ちや考えに気づいて、表現する。

 

至極当たり前のことに思われるかもしれません。

しかし、「自分が何を感じているか」答えられない方は意外と多い。

「誰かがそう言っていた」とか「周りから期待されている答え」を自分の気持ちと混同していたりありませんか。

お読みくださってるみなさんはわかりませんが、私は自分の気持ちや考えに蓋をしていた時期がありました。

他者に伝える事が苦手で、生きにくさを感じた時期もありました。

 

「伝える」ことは習慣です。

 

読書会は、自分が何を感じているのか気づき他者へ伝えるトレーニングとしての意味もあります。

 

 

まとめると

安心・安全な場でカッコつけずに感じた事を仲間に伝え、互いに聞いていただきます。

この読書会では、すごい事を発言する必要もありません。

綺麗にまとめて話す必要もありません。

必要とする方に会を知っていただき、活用していただけたら嬉しいです。職場以外の全国に仲間ができる点も面白いところです😃

 

 

名前の由来?

読書会スタート後、参加者の皆様に名前を募集しました。ご応募から投票をさせていただき、最多投票が「モーニングナイチンゲール」でした。

 

素敵なネーミングに感謝!

 

ちーさんの感想

女性が学び女性の自律性を高めていくんだ、フローレンスの強い意思を感じます。

緩下剤の調整を“素人療法”と揶揄しつつも、そこで終わらせない。自分たちが啓発し、医師の指示に従うべきことを素人の女性達が理解することで医師の仕事が減り楽になるかもしれないことを述べ推進ています。

このように反対勢力のベネフィットを伝えることで、女性が学ぶ阻害因子を一つ一つ取り除いていたことが伺えます。この書物が『すべての女性たちに』向けて記されている所以がここでスッとおちた気がします。

女性が社会で認められる役割を担うには、このような専門家としての意識、感じる力、考える力を要するのよ!みんな頑張って!そんなフローレンスの声が聞こえてきます。

 

これまで積み上げられてきた功績から信頼を得て、獲得した信頼の元に広がりつつある看護師の役割。私たちがあぐらをかくことなく、諸先輩方関係者の皆様への感謝の気持ちとともに日々意識を高め学び続けていこう。

改めて思う朝でした。

今日という日が素敵な1日でありますように!

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

このブログでは、皆様にお役に立てる内容と日頃の活動から感じたことなどを中心としてAbeby代表ちーさんが情報発信しています。

日常のケアにおかれまして、ヒントになることがありましたら幸いです。皆様のお気持ちが患者様(利用者様)に届きますように!!!

🦶コメントやご感想などもお待ちしております❤︎

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です