そもそも外反母趾とは?
成人のおよそ30%に認められるといわれています
一体どんな状態を指すのでしょうか?
「骨が曲がっちゃったんですか?」よく聞かれる質問です。
外反母趾は骨が曲がった状態なのか?
いえ、違います。
実際、診断は・・・
ガイドラインでは、MTP関節で母趾が外反した形状で、外反母趾角20度以上を外反母趾と定義されてます。
ちょっと難しいですね。
簡単に言うと、足の親趾のつけ根の関節から親趾が小指側に倒れた状態を言います。
つまり足の趾(ゆび)は真っ直ぐのまま関節部分から指が本来の向きとは違う方向に向いている状態なのです。
ちなみに、
関節の曲がった角度によって重症度が分けられています。
生活と外反母趾の関係
足の状態は習慣の集大成
木嶋さん、何を大袈裟なことを言ってるのですか?
そんな声が聞こえてきそうです
しかーし、本当なのです。
決して大袈裟ではなき、大真面目!
具体的に言うと
➖歩き方、
➖立ってるときの体重のかけ方、重心
➖歩行時の体重移動、
➖関節の硬さ、
➖足趾(足のゆび)をどのくらい使えているか、
➖靴のサイズ感、
➖靴の脱ぎ履きの仕方・・・等が密接に関係してます。
全て、クセとか習慣と言われるものばかり。
そう!
クセや習慣は毎日何気なく気に留めずに行う行動です。
その何気ない習慣が
今のご自分の足に何らかの影響を及ぼしています。
「ローマは1日にして不成」
「外反母趾も一日にして不成」
習慣の集大成と言って良いですよね。
靴は幅が広い靴がいいのか?靴の選び方が重要な理由
1.「良い靴」は人それぞれ足によってみんな違う
「外反母趾があって、どこのメーカーの靴がいいですか?」
この質問よく受けます。
申し訳ありませんがなかなかお答えができません。
もしお答えできる人がいたら、どうして答えられるのか不思議です。
皆さん同じ足はいません。
おひとりお一人、甲の厚さも幅も曲がっている角度も同じ方は一人もいない。
靴を見ても同じメーカーでもデザインや靴の機能、素材などが違います。
そのため、なかなかお返事しにくいのです。
さて、話を戻しますが、
外反母趾があると骨が当たって痛い、当たって赤くなる方が多いです。
ご苦労されてる方にとって、靴は苦痛をもたらすものかもしれません。
「幅が広ければ当たらないから・・・」と選びたくなる気持ちは自然ですし、よくわかります。
でも、それで悪化してしまうとしたら、いかがでしょう?
2.サイズを知らない
今の中高年の多くの方々がきちんと足のサイズを測った経験がありません。
私も例外なく経験なく大人になっていました。
メガネを買い替えるとき視力を測ってあったものを購入するように、靴も測定して自分の足にあったものを選ぶ必要があるのです。
「日本人は幅広甲高⁉︎」
耳にするうちに、いつからか「自分の足も幅広甲高何だろうな」
そう思い込んでいる方も少なくありません。
では実際はどうなのでしょうか?
E・2E・3E
足長
足囲
足幅
実は足は年齢とともに変化します。
脂肪層が薄くなったり、関節が硬くなったり、アーチが低下したりして変化するのです。
ですので、例えば10年前測定していたとしても、足が変化しているかもしれません。
靴は大は小を兼ねません。
適度な大きさがありますので、ぜひ自分の足を知ることから始めていきましょう。
靴屋へ出向き、測定してもらうことをお勧めします。
ちょっとイメージしてみましょう!
柔らかい餅をフリースペースにただ置いたらどうなりますか?
ベチャーって広がってしまします。
型のあるところに置くとその型通りに納まります。
実は、外反母趾もそうなんです。
ある程度、靴と言う型に納めてあげないとどんどん横アーチが落ちて、外反母趾の角度が進行してしまいます。
ゆったりした履物は、外反母趾を悪化させるので足に合った適度な靴をお選びいただくことが重要になります。
靴の幅が広すぎる靴は外反母趾を悪化させてしまう危険性が高いので要注意です!!!
誰でも外反母趾になりうる
1.男性はならないの?
答えは、NO!
男性も外反母趾で困っています。
女性は関節が柔らかく、足に負担がかかりやすい靴が多いです。
そのため、外反母趾というと女性のイメージが強いのでしょう。
では男性。
以前ご相談をいただいた方は、元ビジネスマンの男性です。
仕事柄革靴を長く履いていらしたそうです。
男性のビジネスシューズ(革靴)をよく見てみると中がツルツル。
踵こそハイヒールのように高くはありませんが、履いていると足が前方に滑って指先方向に詰まった状態にな易い性質があります。
指が靴の先端部分に詰まった状態になると、親指の関節部分にも過剰な負担がかかります。
その結果、親指の関節部分が小指側に曲がって男性でも外反母趾になり得るのですね。
今まで拝見した男性の外反母趾の方はこのケースが比較的多い印象です。
ここでは、ビジネスシューズを例として挙げました。
他にも足首を固定できない靴ならば同じように足が靴の先端に詰まって靴の形状によって外反母趾や足趾変形になるリスクが高くなります。
2.未成年の訴え
上履き・ローファーなどの学校指定靴。
足の形は皆違います。日本ではこれまで当たり前とされてきました。
皆さん真面目なので学校の指示に従って、足に合わない靴でも無理して履きます。
そうすると・・・・?
靴ズレや足の痛みが出現し、足が悲鳴をあげます。
登下校のローファーや上履きなどの指定靴側ずに、痛くて悩んでいる生徒が実は少なくありません。
このような期間が長くなることで、足の変形や外反母趾に発展することがよくあります。
そして大人はこの靴指定による足の変形が健康においてどんな『意味』をもたらすのか認識しておくべき課題と考えます。学校も理念、目標、規則は一体誰のたにあるのか。
立ち返っていただきたいものです。
3.目的と靴機能の不一致
➖かわいい靴
➖デザイン性の高い靴
➖お気に入りの服にぴったりな靴
➖スタイルがよく見える靴
➖脱ぎ履きし易い靴
は出会うとついつい欲しくなりますね、もちろんちーさんも一緒!
ですので、購入の際はご自分が何のためにどんな靴を選ぶのか明確にして置くことが大切です。
例えば、健康のためにウォーキングを始めようと思って靴を買いに行きました。
しかし、コスパやデザインなどばかり目を向けていたら・・・。
靴の機能や適合性がにの次ですので、ウォーキングをすることがかえって身体に負荷を大きくする仇になってしまうことすらあります。
今はどこも悪くない健康な方でも、合わない靴を履き続けると時に取り返しのつかないダメージを背負ってしまうことも。
素敵な靴がたくさんありますので、誘惑に負けないためにもしっかりと目的を明確にしましょう。
目的を達成するために、専門家の手や目を借りて、用途、機能、サイズ、自分の足に合っているかを確かめることも良いでしょう。
私も含めてほとんどの方が左右の足の大きさや形は違います。
購入時の試着は、両足履いてぜひ歩いて確認することをお忘れなく!